いすゞ自動車はタイで開催される「バンコク国際モーターショー」で新型「D-MAX」のバッテリーEV(BEV)モデルを一般向けに世界初公開すると発表しました。
2025年の投入開始を目指す
いすゞ自動車(以下いすゞ)は2024年3月19日、タイで27日から開催の「バンコク国際モーターショー」で新型「D-MAX」参考出品車を世界初公開すると発表しました。
いすゞとしては初の1トン積みピックアップトラックのバッテリーEV(BEV)モデルだと言います。
いすゞは現在、日本国内では大型トラックやバスなどをはじめ、プロユース向け商用車をメインに展開していますが、国外では東南アジアを中心に、SUVの「MU-X」などのオフロード乗用車の展開を行っており、そのひとつがD-MAXです。
D-MAXは貨客兼用ピックアップトラックで2002年に登場。欧州、中東、アフリカ、中南米、オセアニアなど100か国以上の国と地域で販売されているグローバル戦略車です。
1トン積みピックアップトラック最大市場であるタイでは、約18万台(シェア45%・2022年度)を記録し、主力モデルとなっています。
現行型は3代目で、2019年10月に登場しました。プラットフォームはMU-Xと共通です。
エクステリアはウェッジの効いたボディで力強さと動きを表現したほか、LEDプロジェクターヘッドライトやV字型の特徴的なグリルを装備するなど、洗練されたイメージを与えています。インテリアはシボや加飾の質感に拘った上質な内装を採用しました。
パワートレインは仕向地により異なりますが、多くの市場では2リッターもしくは3リッターのディーゼルターボエンジンを搭載し、6速AT・MTを組み合わせ、駆動方式はデフロック付きの4WDを採用しています。
そして今回バンコク国際モーターショーで披露されるのは、D-MAXに設定されていなかったBEVモデルです。
新型D-MAX BEVモデルは、ピックアップトラックのタフな基本性能はそのままに、商用・乗用の幅広いニーズに対応できるよう開発したと言います。
新開発のeアクスルをフロントとリアに搭載したフルタイム4WDシステムにより、高い悪路走破性およびBEV特有のリニアな加速感と、低騒音・低振動を両立させました。
また、既存のディーゼルエンジンモデルと同等の使い方もできるよう、高出力を発揮する電気モーターの採用や、堅牢なフレームとボディの設計により高い牽引能力を確保しています。
パワーユニットは40kWのフロントモーターと90kWのリアモーターに66.9kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、システム最大出力130kW・最大トルク325Nmを発揮。
最高速度は130km/h以上で、最大積載量は1トン、最大けん引能力は3.5トンを確保します。
いすゞによると、2025年にノルウェーをはじめ欧州の一部地域から投入し、英国や豪州、タイなどの地域でも投入を予定しているとしており、各地域での使われ方やインフラ整備状況などを鑑み、展開を拡大すると説明しています。
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