トラックメイカーのYebisu303がTEENAGE ENGINEERING OP-1 fieldの魅力を伝える20日間。Day19では、これまでに紹介しきれなかった小ネタやテクニックについて紹介します!
本体でも読めちゃうユーザーガイド
shift+吹き出しマークキーを押すと、基本となる4つのモードに関する説明文が(英語表記ではありますが)読めちゃいます! より詳細な説明を見たい人への配慮も抜かりなく、ユーザーガイドの一番下までスクロールすると、公式サイトのリファレンスガイドへのリンクが記載されたQRコードが用意されています。こういった仕掛けもディスプレイの解像度が格段に高くなったOP-1 filedならではですね。
テープの録音をsamplerへコピーする方法
方法は簡単、テープ・モードで任意のテイクをリフトした後でシンセ/ドラムモードに移動しsamplerを選択したらドロップキーを押すだけです。テープへ録音したら終わりではなく、相互に音ネタをやり取りできる自由さが創作意欲をかき立ててくれます。
トラックが余っていなくても可能なピンポン録音
Day 11でピンポン録音のやり方を紹介しましたが、実は4つすべてのトラックが埋まった状態でも同様の手順でピンポン録音ができててしまいます。実際のMTRとは違い、デジタルデータとして処理しているOP-1 fieldならではの利点ですね。
ただし、録音先として選んだトラックのテイクは上書きされてしまうので、あらかじめ全トラックのテイクを予備として別の場所へコピーしておくと安心です。
OP-1 fieldの新機能「スタッキングA+B」とは?
drum samplerには新しく「スタッキングA+B」が搭載されました。ステレオサンプルのL/Rチャンネルを別々のモノラルサンプルとして扱い、それぞれ自由な音量バランスで重ねて再生できる機能です。これを使えば、キャラクターの異なるスネアやクラップを組み合わせて、より太く抜けの良いキットが作り込めちゃいますよ。
スタッキングA+Bを活用するためには、2つの音が左右に振り分けられたステレオサンプルが必要になります。OP-1 fieldにはスタッキングA+B用に作り込まれたプリセットも収録されていますが、以下の方法で作ることができます。
- ドラム・モードで任意のドラムキットを選び、endlessシーケンサーなどを使ってサンプルが等間隔に鳴るようパターンを打ち込み、テープモードのトラック1に録音する
- 1.と同様の手順で、トラック2に別のドラムキットを録音する
- ミキサーモードで、トラック1のパンを一番左、トラック2のパンを一番右に設定する
- テープモードで、録音したテイクの先頭部分にカーソル位置を合わせておく
- ドラム・モードでマイクキーを押し、録音ソースをOUT-INに指定する
- 任意の鍵盤を押さえながら再生ボタンを押す
これで、2つのドラムサンプルが左右に振り分けられたサンプルを作ることができました。
shift+オーカーのエンコーダーを押すと、サンプルの再生モードが「ステレオL+R」から「スタッキングA+B」へ切り替わります。また、shift+オーカーのエンコーダーを回すと、スタックしたサンプルの音量バランスが調整できます。このパラメーターをLFOで揺らして音色がモーフィングするキットを作ってみるのも面白いですよ!スタックしたサンプルの音量バランスが調整できます。
→【DAY20】へつづく!
Yebisu303(Acid Alliance)
【Profile】アシッドハウス、デトロイトテクノ、エレクトロ、ハードミニマルに強い感銘を受け、20代後半よりトラック制作を開始。 無類のハードウェア機材愛好家でもあり、日々マシンライブや機材デモンストレーション動画の制作を行っている。 また、近年ではKORGやSONICWARE製品のプリセットやTVアニメ「ユーレイデコ」の劇伴・イメージソングを制作するなど、その活動は多岐に渡っている。
bandcamp https://yebisu303.bandcamp.com/
YouTube https://www.youtube.com/user/Yebisu303
SoundCloud https://soundcloud.com/yebisu303
Twitter https://twitter.com/Yebisu303
製品情報
関連記事
からの記事と詳細 ( 【DAY19】まだまだある! OP-1 fieldのユニークな機能|Yebisu303のまいにちOP-1 field - サンレコ )
https://ift.tt/qhnv4po
No comments:
Post a Comment