家庭で焼き肉や、きれいな焼色のホットケーキを楽しめるホットプレートはすっかりお馴染みだ。だが、1人暮らしや少人数の家庭には大きすぎたり、小型のものは妙にかわいい系のデザインだったりして選ぶのが案外難しい。また、器具の大小に関わらず10cm前後の厚みがあるので、しまうにはどうしても場所をとってしまうのも気になるところだ。
そんな気になるところを一掃してしまうのが、J-FUNが開発、販売する「abien MAGIC GRILL S(アビエン マジックグリル エス)」だ。価格は14,800円。ありそうでなかったサイズ感で、脚部は着脱できて収納にも困らない。面構えはめっちゃクール! 初めて目にしたとき「そうそう、コレコレ! こんなのが欲しかったんッ!」と心踊ってしまった。
テーブルの上で美味しく調理。小型なのでテーブルを広々使える
さてここからMAGIC GRILL Sを使って調理した様子をレポートしよう。今回作るものは、ホットプレートの定番と言えるメニューを選んだ。
ホットケーキは熱々をすぐいただける
MAGIC GRILL Sの火の周りを確認する流れで、まずホットケーキを作った。今回は市販のホットケーキミックスを利用している。プレートの大きさから、ひっくり返すことを考えて1枚ずつ焼いた。ホットケーキの推奨温度設定はLO。
3分ほど予熱してから生地を流し込む。1分ぐらい経つと生地の表面に泡が浮かびはじめ、フチが少し乾いてくるころに返したところ、美味しそうなきつね色が表れた。1枚焼き上がるまでの時間は3−4分程度なので、一般的なフライパンで焼くのと変わらない印象だ。焼きたてのホットケーキはバターもよく溶け、メープルシロップをかけても温かく美味しい。思わず笑顔になる。
プレートの大きさから一度に焼ける量に限りがあるが、1枚目を食べきる前に2枚目も焼き上がってしまうので、2名程度なら十分に楽しめる。テーブルの上で気軽に作れ、熱々をすかさず美味しくいただける。焼き上がり前から香りも立ち、目の前で膨らんでいく過程は見ていても楽しい。プレートの空いた所にりんごやパイナップルなどを焼いて添えても美味しいだろう。
煙や油とびが少なく快適な焼き肉
ホットプレートの定番中の定番と言える焼き肉もジュウジュウ楽しめる。今回は2人前の材料として、タレをからめた焼肉用牛肉に、玉ねぎ、にんじん、かぼちゃ、アスパラ、キャベツを用意した。
温度はHIに設定。予熱2~3分ののち、火の通りにくいものからプレートに置いて焼いていく。焼き上がった物をいただくと、肉には適度な焼きいろが付きやわらかでジューシー。硬いかぼちゃやにんじんも柔らかく火が通り、玉ねぎにもきれいな焼きいろが付きしっとりと甘い。焼いたキャベツやアスパラは、肉の脂とタレがからんでまた美味しい。
調理しながら気づいたが、油煙も立ちにくく油とびはほとんどおきなかった。油を使わなかったのもあるが、想像よりもテーブル面が汚れなかった。油煙が立つほど高温にはならないので失敗も無く、穏やかな火でじわじわとじっくりと焼き上げていく印象があった。
また、MAGIC GRILL Sは小型なので、テーブルの上に置いてもまだ広々と使えるのが良い。我が家のテーブルは1,200x600mm(幅x奥行き)ほどだが、MAGIC GRILL Sを中央に置いても、次に焼く食材が乗った皿のほか、2名分のごはん、味噌汁、小皿、おひつを載せる余裕があった。
すき焼きは2人分も余裕で煮込める
MAGIC GRILL Sのプレートは、フチが21mmせり上がっているので汁気のある調理もできる。ということで、今回はすき焼きを作った。
材料は牛肉、白菜、春菊、ネギ、えのき、しいたけ、しらたき、焼き豆腐を2人前用意。割り下は市販の物を利用した。肉をジューっと焼きたいので、調理前にHI設定でプレートを4~5分しっかり予熱しておいた。
いよいよ牛脂をひいて、肉とネギを焼いていく。火が通るころに割り下を少しずつ入れて焼き絡めていく。牛肉にネギの新鮮な香りに、割り下の甘じょっぱい香りが加わり、この時点でワクワクする。
普段ならここで肉とネギを味わい始めるところだが、プレートに食材がどのぐらい載るかを見たいので、野菜を加えて煮る関東風すき焼きへと移行する。
肉とネギをプレートの端に寄せて残りの野菜を入れたが、2名で囲んでいただくのに十分な量が一度に調理できた。一度に目一杯野菜を入れると温度が下がるが、数分でグツグツと煮えはじめ、野菜類に火が通った。いただくと、すき焼き鍋で作ったものと同様、文句なく美味しかった。
高さ21mmのフチなので、一般的なすき焼き鍋(高さ50mm前後)で調理するよりも割り下などは少なめにしたり、食材は高さを抑えて切るなど下準備で調整する必要はある。だが、「MAGIC GRILL Sですき焼き」は現実的と言い切れる。わざわざすき焼き鍋を用意せずとも、遜色なく美味しくいただける。
忙しい朝はトーストもおかずもまとめて作れる
複数の調理器が必要な朝食は、MAGIC GRILL Sにまかせてしまおう。トースト、目玉焼き、ベーコンソテー、焼き野菜など、1人前の朝食を一度に作れてしまうワンプレートブレックファストが簡単だ。
いつもならキッチンに立って、トースターでパンを焼き、フライパンで卵などを焼いてお皿に盛り付けて……と、複数の器具も段取りも必要だ。だが、MAGIC GRILL Sを利用すればテーブルに着席して、全てをその場でササッと作りながらできたてをいただける。
ちょっと行儀は悪いが、プレートから直接いただけばお皿は使わずに済むので洗い物も減る。慌ただしい朝の時短にも一役買う。
失敗が少なくて、一人暮らしや少人数家族にピッタリ
一般的な大きさのホットプレートの消費電力は概ね1,000W以上で、小型のものでも800W前後が多い。ゆえに、最大でも約600WのMAGIC GRILL Sは大丈夫かなと、使う前は少し心配だった。
ところが、様々な調理を試した感想は「MAGIC GRILL Sの火力で十分!」ということだった。焼き肉なら、タレに漬けこんだお肉は焦げ付かずに柔らかくジューシーに仕上がり、野菜は本来の甘さを十分に堪能できる。ホットケーキやお好み焼き、トーストなどの焼きいろも見事にきれいに付き、割り下を使うすき焼きも美味しくできた。
事実、消費電力の大きなものよりもメニューによっては多少調理に時間はかかる。だが、言い換えればそう簡単に失敗しないのも事実だ。料理の経験が少なくても、火力の調整を間違えても、多少目を離しても、どれもちゃーんと美味しくできてしまう。
今回のレビューにあたり、せっかく美味しいもんを作るので第三者を1名迎え、焼き肉、すき焼き、さらにホットケーキ、お好み焼きと、撮影を進めながら一緒にいただいた。
調理しながら歓声が湧き上がる。
「肉美味いーッ! メシ進むー! かぼちゃ甘いー!」(焼き肉)
「いい匂い! 肉やわらか~い! 野菜に味しみてる!」(すき焼き)
「わー! 焼きいろきれい! (裏返して)わーみるみる膨らむ膨らむ!」(ホットケーキ)
「結構時間かかるねー。あ、でもいい匂いがしてきた。うわ、いい色! うまーい!」(お好み焼き)
調理中に変化する香り、出来上がっていく様子を見ながら、会話がどんどん弾む。食べては美味しさに唸り、笑い、ますます楽しい。ホットプレートを囲む醍醐味をMAGIC GRILL Sでじっくりたっぷり味わってしまった。
さらに、テーブルの上で調理していてもプレートの熱がさほど顔を直撃せず、油煙もほとんど上がらず脂も跳ねにくい。焼き肉などをしてもテーブルの上がベタベタにならず、片付けも簡単。調理中から片付けまで、気持ちもラクにずっと快適に過ごせた。
一つ残念なのは、蓋が標準装備されおらず、オンラインショップで別に購入しなければならない点だ。その分しまう場所は取らないが、蓋があれば調理時間を短くできるし、餃子やパエリアなどの蒸し焼きなど、メニューの幅も広がるだろう。蓋はSサイズが2,980円、Mサイズが3,480円で販売されている。
パパッと一人分の朝食やおやつをこしらえたり、数人で囲むホットプレートメニューに、MAGIC GRILL Sはサイズ感も使い勝手もバッチリだ。思い立ったら気軽にサッと取り出して調理が始められ、後片付けも丸洗いできて収納もラク。MAGIC GRILL Sがあれば、おうちごはんがますます楽しくなることうけあいだ。
からの記事と詳細 ( 単身や少人数の料理に大活躍のマジックグリルS。すき焼きも朝食も簡単で片付けラクラク! - 家電 Watch )
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