サーバーにお札を貼って、サーバーの安定を祈願――。あるIT企業の儀式を、まことしやかに語る漫画が興味深いです。笑い話のなかに多少の真実がまぎれ込んでいるような……。
舞台は主人公の会社が運用しているサーバールーム。冷却や火災予防の観点からみるととても不合理ながら、「サービスレベル合意契約」とやらの都合で、しめ縄やお札で厳重な結界が張られています。
主人公が訪ねた目的は、異常が検知されたサーバーの保守。故障箇所をシャーシから抜き取り、お札で厳重に封印しておはらいします。これも「堕ちた(落ちた)サーバーには“けがれ”がある」との思想に基づいた、サービスレベル合意契約上必要な手順なのだとか。
新たなサーバーを挿入して再設定と動作確認を行うと、今度はその安定稼働を祈る儀式。主人公は供物を捧げ二礼二拍手、祝詞を奏上すると、フリースタイルでスタイリッシュな神楽を舞い、稼働率向上を祈願するのでした。
「運用担当技術者は人事を尽くして神様に頼るほどサーバーの安定性に気を配っているので、努力の結果落ちてしまっても責めないでやってね」と結ばれたこの漫画。作者の山田しいた(@yamada_theta)さんいわく「2コマ目(お札が貼ってあるシーン)までは割と事実」とのことで、あながち冗談でもないようです……ってマジか!?
それを裏付けるかのように、リプライでは「そういえば大学のサーバー室にお札があった」「前の会社では毎年大きい神社でおはらいをしていた」「出入りしていた会社のサーバー室では、入室時にマシンへあいさつする習慣があった。怠るとなぜかトラブルが起きて残業になる」など、類例が続々。みなさんが普段見ているサイトも、案外超常的な力に支えられているのかもしれません。
作品提供:山田しいた(@yamada_theta)さん
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