2020年2月13日木曜日
元世界王者の比嘉大吾 1年10ヵ月ぶり復帰戦勝利
快勝にも「モチベーションが上がらなければ…」
元WBC世界フライ級王者でWBCバンタム級7位にランクされる比嘉大吾(白井・具志堅S)が13日、後楽園ホール「ダイヤモンドグローブ」のセミに登場、119ポンド契約8回戦でフィリピン・バンタム級13位のジェイソン・ブエナオブラに6回2分25秒TKO勝ち。18年4月、計量失格で王座を失った翌日のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)戦以来、1年10ヵ月ぶりの試合に勝利した。
比嘉が満員の後楽園ホールでおよそ2年ぶりの復帰戦に臨んだ。比嘉は上背のあるサウスポー、ブエナオブラにプレッシャーをかけ、下からを意識して初回から強いパンチを打ち込んでいく。やや硬さは見られるものの、比嘉のパンチでブエナオブラは早くも左目上部をカットした。
ブエナオブラは2回、左を決めて気を吐き、手を出して勇敢な姿勢を見せるが、パワーとパンチの回転力では比嘉が上。比嘉はボディ攻撃、右のダブルなどでブエナオブラを攻めていった。優勢の比嘉は4回、力強いコンビネーションで比人を追い込む。ブエナオブラはこの回、偶然のバッティングで右目上部をカットした。
比嘉は5回もボディ攻め、右ストレートでブエナオブラにダメージを与えると、6回にスパート。アッパーをボディに突き刺して2度のダウンを奪い、試合を終わらせた。比嘉は16勝15KO1敗。ブエナオブラは7勝3KO5敗3分。
比嘉のリング上コメント「東京に来た18歳のころに世界チャンピオンになるという気持ちも薄れて練習も行ったり、行かなかったですけど(中略)今後こんな気持ちだったらやっても意味ないので、ファンが熱狂的で本人がこうだったら意味がない。このままモチベーションが上がらなかったら辞めようとも思っているし。これからいろいろ考えます」
◇S・フェザー級8回戦
三瓶数馬(花形)[TKO5回1分35秒]それゆけ太一(湘南山神)
日本S・フェザー級7位のサウスポー三瓶は序盤、同12位太一の変則ボクシングに戸惑い、右をもらうシーンもあったが、3回に左ストレート、右フックを決めてペースを掌握。上下に打ち分けてコツコツとダメージを与えると、5回に左ボディを決めて太一をキャンバス送り。右ボディアッパーで2度目のダウンを奪い試合を終わらせた。三瓶は19勝8KO5敗。太一は7勝5KO3敗。
◇ライト級6回戦
ジョマール・パリウェン(比)[TKO2回1分53秒]屋嘉部悠大(白井)
白井・具志堅ジム期待の屋嘉部は初回からワンツー、左ボディのコンビネーションでグイグイと攻め、同じくガッチリ体型のパリウェンを下がらせた。屋嘉部は2回も攻めたが、ここでパリウェンの右カウンターを被弾。グラグラになり、攻め込まれたところでストップとなった。デビュー戦以来の黒星となった屋嘉部は3勝3KO2敗。パリウェンは6勝5KO1敗2分。
◇119ポンド6回戦
山口臣馬(白井・具志堅S)[引き分け1-1(58-56、56-58、57-57)]ルイス・ボルヘ(比)
元世界王者、山口圭司さんを父に持つ山口のプロ2戦目。初回から懐の深いサウスポー、ボルヘが主導権を握り左カウンター、右フックで優勢に立ったが、飛ばしすぎたのか3回に失速。山口は上下に打ち分けてボルヘを追い込んだ。その後が山口がへばりながらも時折カウンターを打ち込むボルヘを仕留め切れない展開。最終回は山口がKOを狙ったが、結果はドローだった。山口は1勝1KO1分。ボルヘは5勝2KO1敗2分。
2020-02-13 11:31:03Z
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