合計出力760ps、航続距離447kmへ
イタリアの自動車メーカーであるマセラティは、新型「グランカブリオ・フォルゴーレ」を公開した。ソフトトップを備えたEVで、グラントゥーリズモのカブリオレ版となる。
先に3.0L V6ツインターボ仕様が発表されているが、EVのフォルゴーレ(イタリア語で稲妻の意)は3基の電気モーターを搭載する。1基はフロントに、残りの2基はリアに配置され、合計出力760ps、最大トルク137.7kg-mを発生すると言われている。
実はモーター1基あたりの出力は400psに達するが、バッテリーが一度に放電できるのは600kW(815ps)までとされるため、3基の合計出力を抑えている。今後のバッテリー技術の向上や製品改良によって、この上限が引き上げられる可能性はある。
バッテリー容量は92.5kWh(実質容量:83kWh)で、1回の充電での航続距離447kmとされている。クーペ版のグラントゥーリズモ・フォルゴーレの450kmと近い数値である。
全長5.0m以内 快適性重視のチューニング
グランカブリオ・フォルゴーレのボディサイズは全長4960mm、全幅1957mm、全高1375mm、ホイールベース2929mm。
剛性を高めるため、シルとリアトレイ周辺が強化されている。チーフエンジニアのダヴィデ・ダネシン氏によると、グランカブリオでは俊敏性よりも快適性を優先したという。
「グランカブリオのお客様はGTのお客様とは異なります。グランカブリオのお客様は通常、クルマに最高のパフォーマンスを求めるようなハードドライバーではありません。ステータス性を求め、良い環境で自由な生活を楽しみたいのです」とダネシン氏は言う。
グランカブリオ・フォルゴーレは、クーペ版から約90kgの重量増となるが、直進加速性能はほとんど変わらない。0-100km/h加速は2.8秒で、クーペ版との差はわずか0.1秒だ。
あえてフラットパネルにしなかったグリル
エクステリアの特徴の1つがフロントグリルで、3.0L V6ツインターボ仕様とは異なるデザインを採用した。グリルのスロット開口部がエンジン車と「逆」になっているのだ。
マセラティのチーフデザイナーであるクラウス・ブッセ氏は「顔のないクルマ」になるのを避けるため、市販EVによく見られるフラットパネルではなく、新しいグリルデザインを開発したと語っている。
「フォルゴーレでも、グラントゥーリズモ(V6)でも、グレカーレでも、真のマセラティの顔を手に入れることができます」
グランカブリオ・フォルゴーレには電動格納式ファブリックルーフが装備されており、14秒で開閉できる。走行中も50km/h以下の速度であれば操作可能だ。
乗員の首周りを温めるネックウォーミング・システムが標準装備され、温度設定は3段階ある。室内の乱気流を抑えるウィンドディフレクターはオプションで設定されている。
欧州では年内に、米国では来年に発売予定とされる。価格は未定だ。
画像 イタリアンブランドから電動オープンGT登場【新型マセラティ・グランカブリオ・フォルゴーレを写真で見る】 全17枚
からの記事と詳細 ( グリルが一味違うぞ! マセラティ新型「2ドア・オープンカー」実車公開 760馬力、快適重視のグランカブリオ・フォルゴーレ - http://www.autocar.jp/ )
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