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さっぽろテレビ塔3階に北海道食材のグリル料理「ザ ガーデン サッポロ」誕生
黒とベージュ色で統一された内装と大きく取った斜めの窓、店内を貫くように立つ鉄の柱。場所の持つ特性を存分に生かしたビストロが誕生する。「さっぽろテレビ塔」3階で2023年4月28日(金)にオープンする「ザ ガーデン サッポロ 北海道グリル」。眼下に広がる大通公園、遠くには大倉山ジャンプ競技場も見える。カジュアルなフレンチが楽しめる新名所として、期待感が高まる。(写真は、「ザ ガーデン サッポロ 北海道グリル」を紹介する高田翔太料理長)
運営するのは札幌市の第3セクター、札幌振興公社。同社は、もいわ山ロープウェイや大倉山ジャンプ競技場の運営のほか不動産賃貸業などを行っているが、もう一つの事業がレストランの展開。本格的フランス料理の「ヌーベルプース大倉山」、藻岩山頂にあるフランス料理の創作性を高めた「ザ ジュエルズ」。敷居が高く、価格もアッパーなフランス料理と一線を画し、「カテゴリー2・5」と呼ばれる中間価格帯を訴求する。
とりわけ、「ザ ジュエルズ」は新三大夜景に選ばれた札幌夜景を一望でき、「告白スポット」としても人気が高い。週末には42席が埋まり、予約が取りづらい状況が続く。2つの店で蓄積した料理とサービスの高質感を、さらに高め成長させていく目的を持ってオープンするのが、「ザ ガーデン サッポロ 北海道グリル」。
提供する料理は、グリルに絞る。グリル料理とは、食材に網目模様や焼き色を付けるように焼く料理で、この店では北海道産の肉を使用する。肉の種類は、鶏、豚、牛、鹿、鴨で、野菜類も道産とする。一番の売りになるのは、「ソースをかけるなど、仕上げをテーブルの近くでシェフが自ら行い、お客さまに香りと音を楽しんでもらうこと」(料飲部長兼ザ ジュエルズ料理長の塚本吉紀さん)。食材に付けた網目は、テレビ塔のトラス構造や札幌の碁盤の目のような街並みを表しており、視覚でも楽しめる要素を盛り込む。
2つの店でサービスを統括する料飲支配人の伊賀智史さんは、「『ザ ジュエルズ』でプロポーズをして、『ヌーベルプース』で両家の顔合わせをしたお客さまもいます。そのお二人は、入籍後に『ザ ガーデン サッポロ』で料理を楽しみたいと。3つの店はそれぞ違う個性を持っているので、ライフステージに合わせてそれぞれのお店を訪れてほしい」と話す。
「ザ ガーデン サッポロ」では、キッチンスタッフ6人、サービススタッフはパートを含めて10数人で対応する。「ヌーベルプース」料理長から新店舗の料理長になる高田翔太さん(39)は、「観光客や地元の人たちに来ていただき、リピーターになってもらえるようなお店にしたい」と話している。
内装のベージュ色は、札幌の景観色でもある「雪消色」(ゆきげみず)をイメージしている。「大通公園に降り積もった雪が溶けて水になり春が訪れるように、コロナ禍で溜まった澱(おり)のようなものが流れて、新しい息吹が感じられるような雰囲気をつくりたい」と伊賀さんは口元を引き締めた。
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