<ウーバーイーツ?って頼んだことないんだけど、配達してくれる人の服装の清潔感とかサンダル履き禁止とか自転車の汚れ方とかについてのルールはないみたいだね>
コピーライターで、物販販売やメディア運営の「ほぼ日」創業社長の糸井重里氏が、デリバリーサービス「UberEats(ウーバーイーツ)」の配達員について、ツイッターでこう発言し物議を醸している。
本人はウーバーイーツを利用したことがないものの、配達員の身なりなどが気になっている様子だ。これまで配達中の運転マナーや交通トラブルがたびたび問題になっているが、糸井氏の発言でネット上では賛否両論が繰り広げられている。
<こっちで配達員は選べないから当たり外れはある。サービス業なので最低限の見た目の印象は大切だと思う>
<なんか感じが悪かったなと思ったら、配達された弁当がものすごい片寄っていた。その人の印象って仕事に現れる>
などと、糸井氏に賛同する声も少なくない。確かに、新型コロナの感染拡大が収まらないなか、食べ物を運ぶという仕事には最低限の配慮が求められるだろう。なかにはしっかり消毒を行い、十分な感染対策をしている配達員も少なくない。
だが、糸井氏は配達員の実情がわかっていないという声が大半だった。
<利用したこともないのに配達員を一括りにするような発言を、糸井さんのような有名人がするのはするのは悲しいですね>
<1件あたり300円程度しかもらえない上に、業務請負のため怪我や病気をしても保証がない実情をご存知ないようですね。大雨や台風の日に注文が多いんだから、そりゃ汚れている時もあるでしょう>
コロナ禍でサービスが拡大しているフードデリバリー業界だが、UberEats以外にも、出前館、menu、Wolt、フードパンダなど、参入企業はひしめき合っている。
■コロナ禍で失業者の参入が増加
こうした配達員は“ギグワーカー”と呼ばれ、個人事業主として業務委託を結ぶ雇用形態で、自転車1台あれば自分の好きな時に自由に働けるのがメリットだ。その代わり、事故や怪我をした場合、労災はなくすべて自己責任。車道を走る配達員も多いため、事故も頻繁に起こっている。
配達員に支払われる基本報酬は配達に要する時間、配達距離、受け渡し場所や届け先の件数で決まり、注文の多いエリアや時間帯ではインセンティブが加算され、1件あたりの報酬は300円程度とされている。報酬体系は今年5月から新しく変わり、その算出方法が明確でないという指摘もある。
昨今は、副業で配達している人の他に、コロナ禍で失業した人が当面食いつなぐために配達するケースも増えている。
配達の良し悪しは当然生じてくる。こうした利用者の不満をある程度消化するため、品物が届けられたのち、配達員の良し悪しを評価するシステムが設けられている。
配達員ごとに「飲食店を経営していましたが、コロナで店を締めることになり、小学生の子供2人を養うために元気に配達しています」といった個々の事情が書かれているため、印象がよく応援したいと思えばチップをあげることができ、チップでたくさん稼ぐ配達員も少なくないとのこと。なかには、事実でない事柄を記載して同情を集める配達員もいるため、注意が必要だろう。
いずれにしても、影響力のある糸井氏には実際に注文をしてもらい、実情を知った上での発言を改めて聞いてみたい。
(取材・文=小橋ケースケ)
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