グリルは外気を取り入れる役割を担う
エンジンルームの前方、左右のヘッドライトに挟まれた部分にある、格子状のパーツをフロントグリルという。
「グリル」とはもともと料理に使う焼き網などのことだが、クルマの場合、ここを開口部にして、外気を取り入れ、ラジエターやインタークーラー、エアコンのコンデンサなどを冷やす構造になっていて、異物がそれらの冷却フィンに当たらないよう、メッシュ状もしくはスリット状のパーツがついている。
と同時に、フロントグリルはまさにクルマの顔のど真ん中にあるので、顔の形、個性を決めるデザイン上の重要なパーツという役割もある。
ロールス・ロイスのパルテノングリル、BMWのキドニーグリル、アルファロメオの盾形、ブガッティの馬蹄形、アウディのシングルフレームグリルなどは、各社の象徴として、誰もが知っているデザインだ。
国産車でも、レクサスのスピンドルグリルや、マツダの5ポイントグリル、日産のVモーショングリル、スバルのヘキサゴングリル、三菱のダイナミックシールドなどが、それぞれのメーカーの『顔』を作っている。
一方で、グリルのないグリルレスのクルマもいくつかあり、そうしたクルマは、グリル部分ではなく、バンパーに大きめの開口部を設けて、冷却性を確保している。
グリルのないクルマでも機能的に問題はない!
グリルレスのクルマといえば、日産のインフィニティQ45などが印象深い。このインフィニティをはじめ、プレセアやNXクーペ、スカイラインR32のGT-R以外のモデルなど、1990年代の日産車にはグリルレスが目立った。またR30スカイラインの「鉄仮面」もグリルレスといえるかもしれない。
こういうグリルレスのクルマがあることからもわかるとおり、機能的にいえば、フロントグリルは必ず必要というものでもない。
一方で、アルファードなどのミニバンでは、メッキの大型グリルが人気で、いわゆる“ドヤ顔”が流行している……。
エンジンではなくモーターで走るEVなら、フロントグリルは不要という気もするが、じつはEVにもバッテリーやインバータを冷やすためのラジエターは必要。モーターも熱を発するので、グリルがいるかどうかは別にして、冷却ダクトはマストになる。
歴史的にみても、グリルレスのクルマはヒットしにくいとも言われているし、初代のリーフが登場したときも、グリルレスに抵抗を感じた人も多かったという……。
グリルレスのクルマは少数派なので、顔にマスクをしているように見えて、違和感があるのかもしれない!?
というわけで、機能的にはあってもなくても構わないフロントグリルだが、デザイン的な重要度はむしろ増してきているというのが現状で、各社もけっこう力を入れている。ただし、機能的な制約がないので、グリルレス=未来的なクルマといった流行をどこかのメーカーが作り出せば、一気にそっちに流れる可能性もある。
この先、ユーザーが選ぶのは伝統的なグリルか、それとも先進的なグリルレスか? カーデザイナーの腕の見せ所といったところだろう。
藤田竜太
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